![]() | この記事の監修者と編集者 監修:公認心理師/臨床心理士 FUMI(左写真) |
こんな人に読んで欲しい
- 失敗やミスを引きずりがちな人
- つい自分を責めてしまう人
- 自己肯定感が低く、前向きになれない人
- 「自己嫌悪」を検索するほど悩んでいる人
気づけば、また自分を責めてしまう。些細なミスでも頭の中で何度も反芻し、「なんでこんなことをしたんだろう」と後悔ばかり。
人と比べて落ち込み、自分の価値を見失うこともある。そんな自己嫌悪のループに苦しんでいませんか?
自己嫌悪は誰にでもある感情ですが、それが強すぎると、気力を奪い、前に進むことを難しくします。
しかし、少し視点を変えるだけで、その重い気持ちから抜け出すことができます。
本記事では、自己嫌悪の仕組みを解説し、そこから抜け出すための具体的な方法をご紹介します。

目次
自己嫌悪チェックリスト
チェックを入れるごとに、自己嫌悪度が増えていきます。
自己嫌悪度: 0%
チェックを入れると結果が表示されます。
自己嫌悪とは?
自己嫌悪とは
多くの場合、失敗やミスをきっかけに「なんでこんなことをしたんだろう」「自分はダメな人間だ」と自分を責めてしまいます。
反省することは成長につながりますが、必要以上に自分を否定し続けると、自己肯定感が低下し、前向きな行動を取ることが難しくなります。
その結果、新しいことへの挑戦を避け、さらに自信を失うという悪循環に陥ることもあります。
失敗や過去の経験、他人との比較が影響
自己嫌悪は、失敗した経験や過去の選択を後悔することから生まれます。特に完璧主義の人は、小さなミスでも大きな問題のように捉え、必要以上に自分を責めてしまいがちです。
また、SNSや周囲の成功した人と自分を比較し、「自分は劣っている」と感じることで、自己嫌悪がさらに深まることもあります。
人間は他者との違いを意識する生き物ですが、その違いを「劣等感」として受け取るのではなく、「個性」として捉えることができれば、自己嫌悪の感情を和らげることができます。
過度な自己嫌悪は悪循環を生む
失敗を振り返り、改善点を見つけることは、成長するために必要なプロセスです。
しかし、過度な自己嫌悪は「自分は何をやってもダメだ」という思い込みを生み、新しい挑戦を避ける原因になってしまいます。
自己嫌悪が強すぎると、ネガティブな思考に支配され、心の負担が大きくなります。その結果、自信をなくし、さらに自己否定が強まるという悪循環に陥ってしまうのです。
大切なのは、失敗を責めるのではなく、学びの機会として前向きに捉えることです。
自己嫌悪が強くなる人の特徴
このページ冒頭の診断ツールにもあったように、あなたがチェックリストにどれくらい当てはまるか?
当てはまった項目の数によって、自己嫌悪の傾向がどの程度強いのかを確認できます。
0~2個
3~5個
6~8個
9~10個
無理に変えようとせず、少しずつ「自分を責める時間を減らす」ことを意識し、気持ちを楽にする習慣を取り入れることが大切です。必要なら、信頼できる人に相談することも検討してみましょう。
失敗すると極端に落ち込む
小さなミスでも「なんてダメなんだ」と必要以上に気にしてしまい、長時間落ち込むことがある。
周囲が気にしていないような些細なことでも、「自分は役に立たない」と感じてしまい、前向きな行動が取れなくなる。
失敗を振り返ることで改善しようとするよりも、自分を責めることにエネルギーを使ってしまい、気持ちが切り替えられずに引きずる。
何度も同じことを繰り返し考え、「どうしてあんなことをしたのか」と後悔ばかりしてしまう。
他人と比較して劣等感を感じやすい
周囲の人と自分を比べてしまい、「あの人はできるのに、自分は…」と落ち込むことが多い。
SNSや職場、学校など、どんな環境でも他者の優れた部分が気になり、自分の足りない部分ばかりに目が向いてしまう。
特に努力してもうまくいかないと、「やっぱり自分はダメだ」と考えがち。
人それぞれ得意・不得意があると分かっていても、他人の成功を見るたびに自信をなくし、自分の価値を低く見積もってしまう。
「自分はダメだ」とよく思う
何かうまくいかないことがあると、「やっぱり自分には無理」「どうせ失敗する」と考えてしまいがち。
成功体験があっても、「運が良かっただけ」と思い込み、自分の実力を認めることができない。どんな状況でも自分を責めるクセがついており、周囲が励ましても「そんなわけない」と否定してしまう。
自分を肯定することに抵抗があり、どんなに頑張っても「まだ足りない」と感じてしまうことが多い。
過去のミスを何度も思い出してしまう
一度の失敗を長期間引きずり、何度も思い出しては後悔してしまう。「あのとき違う選択をしていれば」と考えてしまい、気持ちの切り替えが難しい。
時間が経っても、まるで昨日のことのように鮮明に思い出し、そのたびに胸が締め付けられるような感覚になる。
些細なことであっても、「また同じことをしてしまうかも」と不安になり、新しいことに挑戦する気力を奪われる。
人に迷惑をかけたと感じると、必要以上に責めてしまう
少しでも人に迷惑をかけたと思うと、必要以上に申し訳なく感じ、自分を責めてしまう。
相手が気にしていなくても、「本当に大丈夫だったのか」と何度も確認してしまうことがある。
謝っても不安が消えず、「許されないのでは」と悩み続けてしまう。相手が怒っていないと分かっていても、「嫌われたかもしれない」と不安になり、次に会うのが怖くなることもある。
褒められても「たまたま」と思い、素直に受け取れない
誰かに「すごいね」「頑張ったね」と言われても、「そんなことない」「運が良かっただけ」と思ってしまい、素直に受け取れない。
認められることがむしろプレッシャーになり、「次も成功しないとダメ」と焦ることがある。自分の努力や成果を正当に評価できず、いつまでも「まだまだ足りない」と感じてしまう。
人からの称賛を信じられず、「本当はそんなふうに思っていないのでは」と疑ってしまうことも。
失敗を学びにせず、「もうダメだ」と感じてしまう
失敗すると、それを次に活かす前に「自分はダメだ」と思い込み、すべてを否定してしまう。「次はこうしよう」と考えられず、「またやってしまった」と後悔ばかりが先に立つ。
周囲が励ましても、「どうせ無理」と決めつけてしまい、同じような状況を避けるようになる。挑戦する意欲がなくなり、新しいことをすること自体が怖くなってしまうこともある。
期待に応えようとしすぎて、自分の本音を押し殺す
周囲の期待に応えようとするあまり、本当にやりたいことが分からなくなることがある。
「こうするべき」「期待を裏切ってはいけない」という気持ちが強く、自分の気持ちを後回しにしてしまう。断ることが苦手で、無理なお願いでも引き受けてしまうことが多い。
結果的に自分の負担が増え、疲れてしまっても「自分が頑張ればいい」と思い込んでしまう。
新しい挑戦を「どうせ無理」と諦めてしまう
新しいことに興味があっても、「きっと失敗する」「自分には無理だ」と思い、挑戦をためらってしまう。
チャンスが目の前にあっても、「やっても意味がない」と自分を納得させ、諦めてしまうことがある。
失敗する可能性ばかりを考えてしまい、「傷つくくらいなら最初からやらないほうがいい」と決めつけてしまう。周囲が「やってみたら?」と後押ししても、不安が先立ち行動に移せない。
過去の失敗を何度も思い出し、自分を責め続ける
過去に起こった失敗を繰り返し思い出し、そのたびに自己嫌悪に陥ることがある。
「もう終わったこと」と分かっていても、頭の中で何度も繰り返し、「あのときこうしていれば」と後悔してしまう。
時間が経っても忘れられず、新しいことに挑戦しようとしても過去の記憶が邪魔をする。
周囲が「気にしなくていい」と言っても、「自分だけが覚えている」と思い、苦しみ続けてしまう。
なぜ自己嫌悪に陥るのか?心理的メカニズム
自己嫌悪の3つの根本原因
自己嫌悪に陥る背景には、さまざまな心理的要因があります。特に影響が大きいのが「完璧主義」「自己評価の低さ」「幼少期の環境」です。
完璧主義の人は、少しのミスも許せず、「100%でなければ価値がない」と思い込んでしまいます。
また、自己評価が低い人は、自分の長所よりも短所にばかり目を向け、どれほど努力しても「まだ足りない」と感じがちです。
幼少期に厳しい教育を受けた人や、失敗を責められた経験が多い人は、「間違えること=否定されること」と考えてしまい、大人になっても自己嫌悪の感情を抱きやすくなります。
人は自己評価が低いと「自分は価値がない」と思い込む
自己評価が低い人は、成功よりも失敗に目が向きやすく、「自分は何をやってもダメだ」と決めつけてしまう傾向があります。
例えば、誰かに褒められても「たまたま運が良かっただけ」と考え、素直に受け入れられません。
一方で、ちょっとしたミスがあると、それを何度も反芻し、「自分には能力がない」と過剰に思い込んでしまいます。
この思考パターンが続くと、自己肯定感がさらに下がり、新しい挑戦を避けるようになります。
「失敗するくらいなら、最初からやらないほうがいい」と行動を制限してしまい、結果的に「できない自分」を証明するような悪循環に陥るのです。
「べき思考」や「マイナスの自己暗示」が自己嫌悪を強める
「~すべき」「~でなければならない」といった強い思い込み(べき思考)は、自己嫌悪を悪化させる大きな要因です。
「失敗すべきではない」「常に努力しなければならない」と考えると、完璧にできなかったときに「ダメな自分」と認識してしまいます。
また、「どうせ自分はうまくいかない」「何をやっても失敗する」といったマイナスの自己暗示を繰り返すことで、自信を失い、挑戦する前から諦めてしまうこともあります。
このような思考のクセは無意識のうちに根付いていることが多く、自分では気づきにくいものです。しかし、これを意識的に変えていくことで、自己嫌悪の感情を和らげることができます。
自己嫌悪がもたらす悪影響|放置するとどうなる?
精神的な影響(ストレス、不安、抑うつ感)
自己嫌悪が続くと、心に大きな負担がかかり、ストレスや不安が増大します。
自分を責め続けることで脳が常に緊張状態になり、リラックスすることが難しくなります。その結果、気分の落ち込みが激しくなり、抑うつ状態に陥ることもあります。
例えば、「また失敗したらどうしよう」と考えすぎてしまい、何をするにも不安がつきまといます。
こうしたストレスが積み重なると、日常生活に支障をきたし、食欲が減ったり、睡眠の質が悪化したりすることもあります。
さらに、心のエネルギーが削がれてしまい、何をするにも億劫になり、物事を楽しむ余裕がなくなってしまうことがあります。
行動面の影響(挑戦を避ける、人間関係の悪化)
自己嫌悪が強いと、「どうせ自分には無理だ」と思い込み、新しいことに挑戦する意欲を失ってしまいます。
失敗を恐れるあまり、何も行動しない選択をすることが増え、結果的に成長の機会を逃してしまいます。
また、「自分は価値がない」と感じることで、人との関わりを避けるようになり、孤立しやすくなります。
人と接するときも、「迷惑をかけたくない」「嫌われるかもしれない」と不安になり、必要以上に気を使うことで疲れてしまうこともあります。
やがて、他人との距離を取りすぎてしまい、コミュニケーションが減少し、孤独感が強まる悪循環に陥ることがあります。
さらに自己肯定感を下げる
自己嫌悪が続くことで、自分を肯定する力がどんどん弱まり、ますます自己肯定感が低下していきます。
「自分には価値がない」「何をやってもダメ」と思い込むことで、成功体験やポジティブな出来事があっても、それを素直に受け入れられなくなります。
そして、行動を起こすたびに「どうせ失敗する」と考え、新しいことにチャレンジする気力がなくなってしまうのです。
こうした状態が長引くと、次第に自分の可能性を狭め、人生全体に対する希望を失ってしまうこともあります。
結果として、何をしても満足感を得られず、「もっと頑張らないといけない」という焦燥感だけが募っていくのです。
自己嫌悪の悪循環を断ち切る|今日からできる対策
感情を受け入れる(否定しない)
自己嫌悪に陥ったとき、まず大切なのは「その感情を否定しないこと」です。
多くの人は、自己嫌悪を感じると「こんなことを思う自分が悪い」「もっと前向きにならなきゃ」と無理にポジティブになろうとします。
しかし、感情を押し殺すことは逆効果になり、むしろ自己否定を強めてしまうのです。「今、自分は落ち込んでいる」「自分を責めたくなっている」と冷静に認識するだけでも、気持ちが少し軽くなります。
感情を受け入れることで、自分と向き合う余裕が生まれ、自己嫌悪に飲み込まれずに済むようになります。まずは「自己嫌悪を感じている自分」を受け止めることから始めてみましょう。
「今、自分はそう感じている」と冷静に認識
自己嫌悪の感情に流されてしまうと、「私はダメな人間だ」「何をやってもうまくいかない」と極端な考えに囚われてしまいます。
しかし、大切なのは「その感情を一度客観的に捉えること」です。「今、自分はそう感じているだけだ」と冷静に認識することで、感情のコントロールがしやすくなります。
例えば、「自分は失敗ばかりしている」と思ったときに、「本当にそうなのか?」と問いかけてみましょう。
すると、「すべてのことに失敗しているわけではない」「成功したこともあったはず」と、違った視点を持つことができるようになります。
感情を一度切り離し、事実と向き合うことが、自己嫌悪を和らげる第一歩です。
言葉を変える(ポジティブリフレーミング)
人は言葉に大きく影響される生き物です。自己嫌悪を感じやすい人は、「自分はダメだ」「うまくいかない」といったネガティブな言葉を無意識のうちに使ってしまっています。
しかし、同じ状況でも言葉を変えるだけで、感じ方は大きく変わります。例えば、「自分は失敗ばかりしている」と思ったとき、「それだけ挑戦している証拠だ」と捉え直すことができます。
ネガティブな言葉をポジティブな表現に置き換えることで、自己嫌悪を減らし、自分を前向きに支えることができるのです。
言葉の力を意識し、自分に優しい言葉をかける習慣をつけることで、少しずつ自己肯定感を高めていくことができます。
「自分はダメだ」→「まだ成長中」
「自分はダメだ」と思うと、その考えが自己否定を強め、行動する意欲を奪ってしまいます。
しかし、その言葉を「まだ成長中」と言い換えることで、自分に対して前向きな視点を持つことができます。誰もが成長途中であり、完璧な人はいません。
失敗をしても、「これは自分にとっての学びの機会」と考えることで、次の行動に繋げやすくなります。
大切なのは、ダメだと決めつけて諦めるのではなく、成長の過程として受け入れることです。自己嫌悪を感じたときは、「まだ自分は途中段階」と意識し、自分にチャンスを与えるようにしましょう。
「また失敗した」→「この経験から学べることがある」
失敗をすると、「またやってしまった」「どうしてこんなこともできないんだ」と、自分を責める気持ちが湧いてくるかもしれません。
しかし、失敗は成長するための大切なステップです。同じ状況でも、「この経験から学べることがある」と考えるだけで、前向きな気持ちになれます。
実際に、多くの成功者は数えきれないほどの失敗を経験し、その都度学びを得てきました。重要なのは、失敗を「終わり」と捉えず、「次に活かせる材料」と考えることです。
この考え方を意識することで、自己嫌悪に飲み込まれるのを防ぎ、前向きな行動を続けることができるようになります。
自己嫌悪を書き出す(ジャーナリング)
自己嫌悪を感じたとき、それを頭の中だけで考えていると、ネガティブな思考がどんどん膨らんでしまいます。そんなときに効果的なのが、ジャーナリング(書くこと)です。
自分がどんなことに対して自己嫌悪を感じているのか、思ったまま紙に書き出してみましょう。書くことで、自分の感情を整理し、客観的に捉えることができるようになります。
「何が原因で落ち込んでいるのか」「本当にそんなに大きな問題なのか」と考えることで、気持ちが少し楽になることもあります。ジャーナリングは継続することで効果が増すので、習慣化するのがおすすめです。
客観的に自分の考えを整理する
自己嫌悪を感じているとき、多くの人は感情に支配され、冷静に物事を考えられなくなっています。そのため、「本当に自分はそんなにダメなのか?」と、一歩引いて考えてみることが大切です。
その手助けとして有効なのが、ノートに自分の思考を書き出すことです。
「なぜそう思ったのか?」「本当にその考えは事実なのか?」と、自分に問いかけながら整理していくと、思っていたよりも自己嫌悪が根拠のないものであることに気づくかもしれません。
感情に流されるのではなく、客観的な視点を持つことが、自己嫌悪から抜け出すための大きな一歩になります。
自己肯定感を高める習慣|少しずつ自己嫌悪を和らげる
小さな成功体験を積み重ねる(「できたこと日記」をつける)
自己嫌悪を和らげるためには、少しずつ自分を肯定できる習慣を持つことが大切です。その中でも効果的なのが「できたこと日記」をつけることです。
これは、毎日自分が達成できたことを記録する方法で、どんなに小さなことでも構いません。
「朝スムーズに起きられた」「期限内に仕事を終わらせられた」「いつもより丁寧に会話ができた」といった些細なことを記録するだけでも、自己肯定感を高める助けになります。
日々の中で「できたこと」に意識を向けることで、「自分にもやれることがある」と自信を持つきっかけになります。
最初は書くことが思いつかないかもしれませんが、無理に大きな成功を求める必要はありません。大切なのは「自分は少しずつ成長している」と実感することです。
「自分を責める時間」を決める(1日5分だけ)
自己嫌悪を完全になくそうとすると、逆にプレッシャーになり、思うように克服できないことがあります。そこでおすすめなのが、「自分を責める時間」を意図的に作る方法です。
たとえば、「毎日夜の5分だけ自己嫌悪に浸る時間を設ける」と決めてしまうのです。これは、「自己嫌悪をゼロにするのは難しいけれど、コントロールすることはできる」と認識するための方法です。
時間を区切ることで、自己嫌悪が一日中続くことを防ぎ、必要以上に自分を責めることを減らす効果があります。
さらに、その5分の間に、「なぜ自分は責めたくなるのか?」と冷静に考えてみると、自己嫌悪の本当の原因に気づけることもあります。
自己嫌悪を完全に排除しようとするのではなく、向き合う時間を決めることで、上手に付き合っていくことができます。
他人と比較しない練習をする(自分の成長に目を向ける)
自己嫌悪を感じる大きな要因の一つが、他人と自分を比べてしまうことです。
SNSや職場などで他人の成功を目にするたびに、「自分はまだまだダメだ」「あの人に比べて何もできていない」と感じてしまうことがあるでしょう。
しかし、人はそれぞれ異なるペースで成長しており、他人と比較することに意味はありません。大切なのは、「過去の自分」と比べて成長できているかを確認することです。
そのために、「昨日の自分より一歩でも前進できたか」を意識する練習をしてみましょう。
例えば、「前より少しだけ早起きできた」「前よりも冷静に対応できた」など、小さな変化を見つけることがポイントです。
他人の基準ではなく、自分の成長に目を向けることで、自己肯定感を少しずつ高めていくことができます。
自己嫌悪に陥ったときに試したい具体的な行動リスト
自分を責める言葉をポジティブに言い換えてみる
自己嫌悪が強いと、「自分はダメだ」「また失敗した」「どうせうまくいかない」といった否定的な言葉が頭の中を支配してしまいます。
しかし、このような言葉をそのまま受け入れるのではなく、意識的にポジティブな言葉に置き換えてみましょう。
「自分はダメだ」→「まだ成長途中」「また失敗した」→「経験を積めた」と変換するだけで、見えてくる景色が違ってきます。
最初は違和感があるかもしれませんが、繰り返し意識することで習慣になり、少しずつ自己肯定感が高まっていきます。
日常的にネガティブな言葉を使っていないか振り返り、ポジティブな表現に言い換える練習をしてみましょう。
失敗の良い面を3つ考える
失敗すると、「なぜこんなことをしたんだろう」と後悔し、自己嫌悪に陥りがちです。しかし、どんな失敗にも学びがあり、良い面を見つけることができます。
例えば、「準備不足だったと気づけた」「次回はこう改善すればいいと分かった」「この失敗を乗り越えれば自信につながる」といった視点です。
最初は無理やりに思えても、少しずつ考え方を変えていくことで、失敗に対する捉え方が前向きになります。ポイントは、どんな小さなことでも良い面を見つけることです。
「失敗=悪いこと」ではなく、「失敗=成長のチャンス」と捉えられるようになると、自己嫌悪に支配されにくくなります。
深呼吸をして気持ちを落ち着ける
自己嫌悪を感じたとき、心は焦りや不安でいっぱいになり、冷静な判断ができなくなることがあります。そんなときこそ、意識的に深呼吸をしてみましょう。
ゆっくりと鼻から息を吸い、口から吐くことで、副交感神経が働き、リラックスしやすくなります。
特に、4秒かけて吸い、4秒止めて、8秒かけて吐く「4-4-8呼吸法」は、気持ちを落ち着けるのに効果的です。
深呼吸をすると、心が落ち着き、思考の整理がしやすくなります。自己嫌悪に襲われたときは、まず深呼吸をして心を落ち着け、それから冷静に状況を見つめ直す習慣をつけてみましょう。
誰かに話して気持ちを整理する
自己嫌悪の感情は、頭の中だけで抱えているとどんどん膨らんでしまいます。そんなときは、信頼できる人に話してみましょう。
話すことで気持ちが整理され、自分が考えすぎていたことに気づくこともあります。相手の言葉を通じて新しい視点を得られることもあり、自己嫌悪のスパイラルから抜け出しやすくなります。
必ずしも解決策を求める必要はなく、ただ「こんなことがあって落ち込んでいる」と伝えるだけでも効果があります。一人で抱え込まず、誰かと共有することで、気持ちの負担を軽くすることができます。
自分を励ます言葉を紙に書いてみる
自己嫌悪を感じたとき、自分の中で「励ましの言葉」を持つことはとても大切です。
「大丈夫」「頑張っている」「失敗は成長の一歩」など、自分が元気になれる言葉を紙に書いてみましょう。
書くことで気持ちが整理され、自己嫌悪を和らげる効果があります。また、毎日目につく場所に貼っておくことで、落ち込んだときに自然と目に入り、自己肯定感を取り戻しやすくなります。
自分を責める言葉ではなく、励ましの言葉を意識的に使うことで、自己嫌悪の影響を小さくしていくことができます。
まとめ:自己嫌悪は改善できる!少しずつ前に進もう
自己嫌悪は誰にでもある感情ですが、それに飲み込まれる必要はありません。大切なのは、「今の自分を責めるのではなく、どう向き合うか」を意識することです。
どんなに落ち込んでも、そこから少しずつ前に進むことはできます。完璧を目指す必要はなく、小さな一歩を積み重ねることが何よりも大切です。
まずは、ネガティブな気持ちを否定せず、「今、こう感じているんだな」と受け止めてみましょう。
そして、自分を責める言葉を優しく言い換えたり、できたことを記録したりすることで、少しずつ自己肯定感を高めていくことができます。
他人と比べず、過去の自分と比べながら、ゆっくりでもいいので前に進んでいきましょう。
あなたは決して一人ではありません。自己嫌悪に苦しんでいるのは、向上心がある証拠です。
今すぐ劇的に変わる必要はありません。焦らず、自分を労わりながら、一歩ずつ前へ進んでいきましょう。