この記事の監修者と編集者 監修:公認心理師/臨床心理士 FUMI(左写真) |
ああ、仕事やだなぁ・・・。行きたくない。
あの上司のパワハラ・・くやしくて涙がでてくる・・・。
これはみなさんも、よく湧く感情だと思います。
私もこれまで何度も同じ気持ちを抱いてきました。
でも、それを超えてストレス負荷がかかり続けると、精神状態が崩れてしまうんです。
私はそれを経験しました。
この記事ではその体験でおきた症状、それから原因となったこと、最後に解決方法を書きます。
目次
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入社2年目の私に起きた数々の悲劇
私は、23歳。大学を出て入った会社で営業をやっていました。
入社して一年は、同期と励ましあいながら「契約をとれた!」「アポイントをとれた!」など何だかんだモチベーションを保ちながら仕事をしていました。
私は、人からもよく「真面目だね」と言われるタイプ。
仕事に対してもまっすぐに向き合い、徐々にでも成長していこうと考えていました。
営業は必ずしも向いているとは思わないけど、中には気に入ってくれたり、可愛がってくれるお客さんもいる。
それが密かなやりがいになっていました。
部署異動で慣れない職場に
入社してちょうど1年。
突然に、私に人事異動が命じられました。
これまでのような営業職ではなく、社内の人を巻き込みながら仕事をしていく事務職のような部署でした。
私はまだまだ新卒に毛が生えたくらいのキャリアでした。
そのため、部署内でも社内の他部署の人からも、新人教育とは名ばかりの嫌がらせのような扱いを受けていました。
慣れない部署に、慣れない社内政治、私はどんどん疲弊していきました。
結婚を考えた彼に別れを告げられる
またこのころ、学生時代から5年間も付き合い、結婚を誓い合った彼から別れを告げられました。
理由は、会っても愚痴ばかりで、元気がない私と一緒にいてもこっちが疲れる、とのこと。
知らず知らずのうちに彼が好きになってくれていた自分を失ってしまっていたのでした。
もうそのときは、ショックで未来の希望をすべて取り上げられたような虚無感が私を支配していました。
「どうして私はこんななんだろう・・」
もう絶望の日々でした。
なんだか頭が働かず仕事が進まない
一生懸命が取り柄の私にとって、もう仕事にまっすぐに向かうことしか道は残されていませんでした。
嫌がらせをする人もいましたが、一部私の頑張りを見て優しい声をかけてくれる人もいたのです。
「さあ・・がんばろう・・」
私は毎日、自分を奮い立たせて、仕事に向かいました。
ところがそんな日々が続き、
「あれ、なんだか頭がぼーっとする。何も考えられない」
という脳がしっかりと働かないような状態に陥りました。
すぐに治るかと思ってやり過ごすものの、症状は悪化するばかり。
いつもなら1時間で片付けられていたはずの仕事に半日かかってしまうことも珍しくありませんでした。
残業時間は月100時間を超える
そうなってくると、当然、仕事だけが積み上がり、それを残業でなんとかするしかなくなります。
そのころ、残業時間は月100時間を超えるようになっていきました。
仕事量は変わっていないのに、残業時間だけが膨大に増えていく私を見て、
「なんだあいつ。わざと残業して日銭を稼いでるんじゃないか」
という雰囲気に変わっていくのを感じました。
優しくしてくれていた人も、残業代ドロボーともなれば、その正義感は私に刃になってかえってきます。
「キミ、そんな仕事の仕方してたら、出世は望めないよ?しっかりやらないなら部長に直訴して指導してもらうしかないね」
私は、何が何だかわからずただ、パニックに陥っていました。
突然、涙が止まらなくなる
家では泣いて泣いて、泣き疲れて寝る。そんな生活だったそんなある日。
会社で意図せず泣いてしまい、もうどうしても涙が止まらないという状況になっていきました。
初めては一人で残業していた時
初めは、同じフロアに誰もいなくなったオフィスで一人、いつものように残業していたときのことでした。
ポタポタポタ・・・
最初は驚きました。泣いている自覚がなかったので、鼻血が出たと思ったのです。
でもそれは目から出ていることに気づき、急いでティッシュで拭っても止まりません。
ポタポタポタ・・・ボロボロボロ・・・・
もう涙があふれだして止まりませんでした。
しかも困ったことに感情が溢れて出るそれとは違い、無感情でただ洪水のように次から次へと溢れてくる血液のようだったのです。
上司に優しく叱られた時も
残業時は一人だったのですが、とうとう昼間のオフィスで皆がいる前でまたこの「涙が止まらない現象」は起こりました。
私の仕事にミスが多いことで、それを上司も気にしており、私のことも考えて優しくしかってくれている時でした。
ポタポタポタ・・・ボロボロボロ・・・・
もちろん、上司はたじろぎました。
「え・・どうしたの?そんな責めてないよ?」
ポタポタポタ・・・ボロボロボロ・・・・
もう止まりません。止めようとすればするほど、かえって溢れ出すのです。私は
「すみません。すみません。。」
それしか言えませんでした。
結局その日、私はトイレから出られずに、ようやく涙がおさまった夕方に上司の勧めで早退したのです。
休日、一人で部屋にいる時も
挙げ句の果てに、職場だけではなく一人で部屋にいて普通にテレビを見ているときにも、涙が突然溢れ出して止まらないという事態に。
職場のことを思い出して辛くて泣くというよりは、何の気なしに突然、鼻血を出すように涙がでてくるのです。
このときにはさすがに、
「私はどうなってしまったんだろう」
と不安で仕方なくなりました。
ちなみにテレビではスポーツやライブ映像がとくに気晴らしになったと思います。「スカパー放送番組紹介サイト」さんなどの情報を参考にするとストレスを発散できる色々なコンテンツが見つかるでしょう。
涙が止まらない以外の症状
症状は涙だけではありませんでした。
他にもいつもの私、これまでの私であれば、考えられない変化が起こっていたのです。
精神状態が常にネガティブ
私はもともと、打たれ強く、思考もポジティブなタイプでした。何か辛いことがあっても
「これを乗り越えればまた成長できる」
そういう考えのもと、気持ちを切り替えることができると思っていました。
ところが、もうこの時期になると、常にネガティブな思考サイクルになっていました。そして
「私はダメ、私は会社のお荷物、私は生きている意味がないんじゃないか?」
という思考がどんどん常態化してきていました。
気分がイライラする
さらに、元々はあまりイライラしないタイプの人間にもかかわらず、ちょっとしたことでイライラが止まらないようになりました。
混み合った電車内で傘がぶつかった。飲食店の店員の態度が気にくわない。
ちょっとしたことで、その該当者に怒りを向けてしまうようになりました。
周囲に申し訳ないと感じる
また、一番辛かったのがこの症状でした。
- 私はダメな人間、本当に生きていて申し訳ない。
- 会社の先輩、上司、元彼、皆に多大な迷惑をかけながら生きている。
- 本当に申し訳ないことをしている。
- 自分の親に対しても、こんな自分に生まれてきてしまって親がかわいそう。
- もし子供が自分でなければ両親ももっと幸せだった。申し訳ない。
客観的に振り返ると、異常事態なのがわかります。
ただ、当時の私にはあまり自覚症状がないといったことも症状のひとつでした。
原因は『仕事のストレス』だった
このころ、不幸中の幸い、たまたま母親に会いました。母親は私を一目見るなり
「どうしたの?仕事忙しいの?」
と言ってきたのです。
私は泣きました。わんわんと泣いたのを覚えています。
落ち着いた後、母親にいろいろとこれまでの状況と涙が止まらないことがあると話しをしました。
自律神経が危ないと言っている
話を聞き終えた母親は、
「身体がギブアップしてるんだよ。休もうね」
と。母親も自律神経が失調することが多かったそうで、私の異変にすぐ気付いたのです。
母親が言うには自律神経が危険信号を送っている印なのだそう。
私はただ、うん・・・うん・・と話を聞いていました。
うつ一歩手前かも…
母親は、はっきりと私に自覚を持たせるために言いました。
「あなたはうつ一歩手前かもしれない。
ここで休むかどうかは人生にかかわるかもしれない。お願い。休もう。」
この時の母親はとことん優しかったです。そして同時に強い意志も感じました。
「しばらく実家に戻ろう。私と一緒にダラダラしよう。
そして、カウンセリングを受けてみよう。」
カウンセリングを開始
そんなこんなで、私は解決策のひとつとしてカウンセリングを受けることになりました。
そこでの過程を振り返ります。
仕事は休職することに
仕事ですが、母親が会社の人事に申し出てくれ、話をつけてくれました。
私の感情としては、もういい大人なのに親に対応させて情けない気持ちでいっぱいでした。
迷惑をかけたうえで自分で尻拭いもせずに休みますという状況に対する後ろめたさで、さらに自己嫌悪を起こしていました。
とにかく、仕事を休み、私は実家に戻り、カウンセリングを受けることになりました。
最初はボロボロ泣いてた
カウンセラーの先生は、女性の先生。
非常に柔らかい雰囲気を持つ先生でした。
話したくないときや、いやな気持ちになるときは無理をしなくていいと言ってくれたため、とても安心感がありました。
しかし、それでも初回、2回目までは、泣いて泣いてカウンセリングになりませんでした。
泣かずに落ち着いて話せるように
そのうち、3回目くらいからでしょうか。徐々に泣かずに話ができるようになってきました。
これまでを振り返り、どんなことが起こり、そのとき自分がどう感じ、どう反応したか。
このことを細かく話をしていくことで、自分自身でも整理がついていきました。
他の誰かに、辛かったことを慰められ、肯定され、私の落ち度は何一つなかったんだと言われ続けるカウンセリングの時間。
これは、私にとって心の養分となっているのを日々、感じて過ごしていました。
将来のことを少しづつ考えられるように
そして、1ヶ月ほど経つと、将来のことを考えるようになっていきました。
未来を思考するということは、先生いわく『かなりの進歩』なのだそう。
気持ちが前に向いている何よりの証拠なのだそうです。
私は、人と接し、人に喜んでもらえるような仕事が向いているんだと自己分析もできました。
そのため、復帰の際には営業職を直訴したいという風に考えるようになりました。
まとめ:涙が止まらない時はどうしたらいい
その後、私は3ヶ月の休職を明け、職場に復帰しました。
その前にも会社側との面談もあり、希望通り営業職として戻ることができました。
私は自分に強い自信があるわけではないので、他人が喜ぶ姿がモチベーションになるタイプ。
今ではそれを理解できたいい機会だったと思って、日々、体育会系の気持ちの良い先輩と外回りを頑張っています。
私が『仕事のストレスで涙が止まらない』という状況に面したとき、立ち直れた要因は二つありました。
- ひとつめは、母親に変化に気づいてもらえたこと。
- ふたつめは、早めにカウンセリングを開始できたこと。
まずは誰でも自分をより深く理解してくれる人、旦那さん、彼氏、兄弟、両親に自分が相談をすること。
月並ですが、まずはこれが最善策です。
そのうえでプロの手を借りて、自己肯定感を少しづつ取り戻して、自分というものをよりよく知る。
そうすることが、一時は永遠に止まらないんじゃないかと思った涙を止められた私の解決方法となりました。
みなさんもぜひ、周囲に相談することや、カウンセリングを受けることのハードルを高く感じず、どうか一歩踏み出してみてください。